2010年05月05日

外貨預金、(外貨)MMF、FX(外国為替証拠金取引) 外貨投資に一番適した手段は何か?

外貨預金、(外貨)MMF、FX(外国為替証拠金取引)
外貨投資に一番適した手段は何か?


ここ最近、ずっと円高傾向が強かったが、また再びじわりと円安の傾向に戻りつつある。
特に先進国の中でも、政策金利が上げ基調の豪ドルなどは、その傾向が顕著であり、日豪金利差が開いていく(豪のほうが金利面で有利になっている)ような状況であるので、これからも豪ドル高はおだやかに続くのかもしれない。

米ドルやユーロに関しては、政策金利はここ最近で最低水準にあるため、日本円との金利差も最低水準にあり、これから米国やヨーロッパの景気が回復すると考えている人は、米ドル高やユーロ高につながるため、外貨投資の好機だと考えている人もいると思う。

さて、そんな時に考えられる外貨投資の方法としては、外貨預金、(外貨)MMF、FX(外国為替証拠金取引)など多くの種類がある。
その中でどれがベストであるのか考えてみたいと思う。


外貨預金にはほとんどメリットがない

まず外貨預金についてである。
純粋に外貨投資という点のみ(外貨をお札やコインに変えて使用する、海外へ送金するなどの目的でない場合)で考えた場合、外貨預金を通じて外貨投資することのメリットはほとんどないと言ってよい。

理由は、@手数料がとても高いこと、A税金面でのメリットも薄いこと、B資産保護も円預金とくらべて十分でないこと、の3つがあげられるが詳しく考えてみよう。

まず、外貨預金の手数料についてであるが、円から外貨へ交換するためのコストは、例えば米ドルの場合で、片道で1米ドルにつき20銭〜1円と、銀行によってばらつきがある。
しかし、総じて高いのが特徴である。外貨へ投資して円に戻す場合にも同じ手数料がかかるため、ただでさえ高い手数料が2倍前後かかってしまうことになってしまう。

利益を上げた場合でも、損をこうむってしまった場合にも、容赦なくこの手数料が往復で運用成果にかかるため、ざっくりとしたイメージではあるが、例えば米ドルの場合、1%〜2%の割合で運用成果は下がってしまうことになる。
たった1%〜2%のように思うが、これは額が大きくなればなるほど大きな痛手になってくる。

次に税金についてであるが、外貨預金の場合、利息に税金(20%の源泉徴収)がかかるのもちろんのこと、為替差益にも税金がかかる(雑所得として総合課税)。
その他、為替差損があったとしても損益通算(損失を決まった年数まで繰越すこと)は行えないなど、(外貨)MMFやFX(外国為替証拠金取引)とくらべて税金の面でも魅力が薄い。

最後に資産保護の面ついて考えてみる。

通常、一般の円預金は、「預金保護制度」という仕組みによって金融機関が破綻した場合でも、保護されるようになっている。当座預金のような利息がつかない決済性の預金については全額保護、普通預金や定期預金のような利息がつく一般預金などは一金融機関で合算して元本1,000万円とその利息についてが保護される。

このようなことから、外貨預金についても、「預金」とうたっているのだから、預金と同じく「預金保護制度」の対象であると思ってしまうが、実は外貨預金は、「預金保護制度」の対象外となる。
預金という名前がついていながら、円預金と同等の安全性(資産保護面で)は備えていない。

こういった面(コスト・税金・安全性)から考えると外貨投資における外貨預金の利用のメリットは薄いとしか言いようがない。

そういったことから、外貨投資にむいているのは、(外貨)MMFかFX(外国為替証拠金取引)ということになる。
(外貨)MMFとFX(外国為替証拠金取引)どちらが外貨投資にむいているのであろうか?


為替差益が非課税の(外貨)MMF

それでは(外貨)MMFについて考えてみよう。

そもそも、(外貨)MMFは、預金のようなものではなく、投資信託の1つである。だから、マネー・マーケット・ファンド(MMF)という。投資信託であるので、もちろん購入は証券会社で行う。

仕組みとしては、多くの人から集めたお金をその外貨資産(米ドルであれば米ドル資産、例えば、短期国債やコマーシャルペーパー)に分散して投資され運用される。このような面で預金とは違い、投資信託(ファンド)である。

もちろん、他の投資信託と同じように、その資産の状況によっては、為替差損とは別に、元本割れが起こる場合もある。この(外貨)MMFの場合は、運用先(投資先)が、短期国債や、コマーシャルペーパーのため、元本割れ(外貨ベースでの)はそれほど多くない(というかほとんどない)。

次に(外貨)MMFの税制についてであるが、(外貨)MMFは投資信託(ファンド)であるため、外貨預金でいうところの利息は、(外貨)MMFでは、「分配金」ということになる。もちろんこの分配金は、課税(源泉徴収で20%)される。
これについては、外貨預金の利息等を実質的に変わりはない。

しかし、ポイントは次、為替差益に関わる税金についてである。

(外貨)MMFの場合、為替差益については課税されない。

これは外貨預金や、FX(外国為替証拠金取引)にくらべて、相当に大きなメリットであると言える。
なぜなら、外貨預金についても、為替差益に20%FX(外国為替証拠金取引)では、場合によって異なるが、15%〜50%もの税金を取られるからだ。

FX(外国為替証拠金取引)のようにレバレッジをかけずに、リスクを抑えて外貨投資を行いたい人にとっては(外貨)MMFはおすすめと言える。

最後に(外貨)MMFの資産保護についてであるが、通常の投資信託や株式など証券会社へ預けている資産の取り扱いと同様である。
投資信託や株式など証券会社へ預けている資産については法律で分別管理が義務づけられており、証券会社が自己で、保有する資産とまざらないように別々に管理されている(分別管理)。
したがって、証券会社が法人として悪意をもって顧客資産を使い込むようなことがない限り、証券会社が破綻したとしても、顧客の財産は保護される。
しかし、証券会社が、顧客資産を法人として悪意をもって使い込み破綻した場合であっても、「投資者保護基金」というものがあり、一定の資産までは保護(損失の補償)される仕組みがあることも付け加えておきたい。


手数料が圧倒的に安く、損益通算も可能なFX(外国為替証拠金取引)

最後にFX(外国為替証拠金取引)について考えてみたい。
そもそもFX(外国為替証拠金取引)は、デリバティブ(金融派生商品)の一種で、元手となる証拠金を預けることで、その何十倍もの金額の外貨を売買できる取引のことで、取引所FXと店頭FXに分けられる。

最初にFX(外国為替証拠金取引)の売買手数料について考えてみよう。
FX(外国為替証拠金取引)で外貨を売買するときの手数料は外貨預金や(外貨)MMFなどと比べると圧倒的に安いのが特徴である。

例えば取引所FXでは、1通貨あたり、一銭から2銭程度、店頭FXの場合は手数料が無料のところがほとんどである。それらに加えて、厳密な意味では手数料ではないものの、スプレッドという、外貨の売値と買値の差額があり、これもFX(外国為替証拠金取引)における手数料のようなものである(実質的にはコストになる)。
しかし、最近の流れではこのスプレッドは、各FX(外国為替証拠金取引)業者の競争が激化しており、縮小の傾向にある。
手数料と、スプレッドの両方を踏まえたとしても、この手数料の水準は、外貨預金や(外貨)MMFとくらべても、相当に低いものになっており、コストをかけずに外貨への投資が可能だ。

これがFX(外国為替証拠金取引)の最大のメリットである。
外貨投資といっても、長期ではなく、短期で売買したいというような売買の回数が多い人にとっては、売買に比例してこのメリットの影響は大きくなってくる。
そのため、積極的に外貨で売買するという人にはFX(外国為替証拠金取引)がおすすめである。

次に税金についても考えてみよう。
これについては(外貨)MMFほどのメリットはないにせよメリットがある。

まずFX(外国為替証拠金取引)の税金のかかり方は、取引所FXと、店頭FXにより異なる。
まず取引所FXは、売買益に対して一律20%の税金がかかる。
それに対して、店頭FXは、15〜50%の総合課税となる。
取引所FXも店頭FXも税金はそれなりにかかるが、取引所FXには大きなメリットがある。

それは損益通算だ。
取引所FXの場合、最長3年にわたって損失を繰り越していくことができる。
これは外貨預金にも、(外貨)MMFにもない大きなメリットである。

FX(外国為替証拠金取引)の資産保護については、これについても取引所FXと店頭をFXで異なる。取引所FXの場合、取引所に預託。店頭FXは、金銭信託での保護となる。



外貨預金、(外貨)MMF、FX(外国為替証拠金取引)と外貨投資の手段について考えてみたが、つまりはどれを選べばよいのだろうか?

結論としては、外貨投資の1番の手段はFX(外国為替証拠金取引)であろうと思う。

圧倒的な割安な手数料、3年間の損益通算(取引所FXの場合)など多くのメリットがあるからだ。
しかし、元金の何倍もの額の取引ができる点(レバレッジをかけられる点)には十分注意されたい。なぜなら、それは資産をゼロにする可能性もしくは追証のように資産がゼロところがマイナスになってしまう可能性もあるからだ。

そういったことから、FX(外国為替証拠金取引)においては、レバレッジは書けず元金と同額で投資することをおすすめする。

そのほか、長期投資で売買回数がそれほど多くない場合は、(外貨)MMFもおすすめできる。為替差損が非課税である点はとても魅力的で、FX(外国為替証拠金取引)のようにレバレッジをかけられない点も自分を守る意味でも良いと思う。
posted by ieljt at 00:00| Comment(0) | 資産運用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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